癌と痴呆の神頼み

癌サバイバーの母(81)を介護する父(85)、それを支える家族のブログです。

奇跡的回復

その夜、治療は出来ないまでも痛みだけは緩和したいとの思いから、モルヒネの投与を始めました。医師からは、「モルヒネが呼吸中枢に作用して、最悪の場合、自律呼吸が出来なくなることがあります。」と言われました。母の場合、それは死を意味するのです。 …

退院、そして悪夢再び

いよいよ退院の日が迫ってきました。 自宅には介護用ベッドを搬入し、主治医、看護師、ケアマネジャー、訪問医療、訪問介護、介護ヘルパーと綿密な打ち合わせを行い、自宅療養への準備は万端、、、と思われました。 退院当日の夜の電話でも、いささか興奮気…

在宅療養への準備

もはや積極的な治癒を目指した医療処置が出来なくなった母に次の選択肢が迫られました。 転院するか、退院して自宅で在宅療養するかです。母の場合転院するのであれば、ホスピスとなるのですが、何人もの待機がいるらしく、1、2か月待ちとなる様です。在宅と…

主治医から聞かされた衝撃の事実

緊急搬送から2日後、妻と見舞いに行った際に、主治医から衝撃の事実を聞かされました。 母の出血は胃に隣接する動脈が破裂した為で、内視鏡で止血出来たのは奇跡に近かったとのこと。やはり、祈りが通じた様です。 そもそもナゼ動脈が破裂したかと言うと、元…

抗ガン剤治療に何を求めるか

母の抗ガン剤は点滴で投与するものだったので、鎖骨の下あたりにCVポートを埋め込み針を刺す時の苦痛を少しでも避けられるようにしました。 後にこのCVポートが大活躍することになります。 1週間に1度、病院に通って検査や問診も含めて1日がかりの作業ですが…

高齢者の抗ガン剤治療

退院後の母は、完全寛解を目指し、食事、運動、規則正しい生活を心がけ、順調に時が過ぎて行きました。。。。のはずでした。 胃切除手術から7ヶ月経った今年(2017年)3月、何度目かの定期検査で腫瘍マーカーCA19-9の数値がいつもの10倍以上の300まで跳ね上が…

母の退院、父の異変

術後の経過は良好で、翌日から歩いてトイレに行ったそうです。結局、入院は10日間となりましたが、80歳と言う高齢であることを考えると、上出来でしょう。その間、毎日見舞いに行っていた父の献身ぶりにも頭が下がります。 そんな父の異変に最初気付いたのは…

レベルⅡaの胃癌

手術当日、父とワタシが立会いました。 主治医の話によると、母の胃癌は他の臓器までは転移していないものの、漿膜近くまで侵食しているとのこと。 早期胃がんと進行胃がん胃の粘膜の構造はイラストのように、粘膜層 → 粘膜筋板 → 粘膜下層 → 固有筋層 → 漿…

手術まで

方針が決まれば、手術日迄はあっと言う間でした。 母本人が主治医の先生を信頼していた事も大きかったと思います。母曰く「若くて(40台?)背が高くて、イケメンだし、あの先生は当たりだわ」 理由はどうあれ、医師と患者が信頼関係にあるのは良い事です。 …

胃癌の5年生存率は、96.4%です

大学病院での精密検査の結果、やはり悪性腫瘍、つまり胃癌ということでした。 大きさは、2cm台で内視鏡での切除は無理。 80になって外科手術なんて、息子としては躊躇いもありましたが、当の本人は即決で摘出を決めました。 今日日、癌は治る病、特に胃癌の…

その時は、突然やって来る

昨年の6月、珍しく兄からの電話。 「お袋の胃に腫瘍が見つかった。癌かもしれないって。」 突然の知らせに、暫く状況が把握できませんでした。今迄大病した事もなく、いつも元気で明るい母だっただけに、目の前に突きつけられた残酷な現実を受け入れるには…

両親の終活

東京都内某所に住む両親。いつまでも元気だと思っていたのに、昨年の母の大病から2人共めっきり老け込んでしまいました。 兄とワタシは、それぞれ家庭を持ち、数十キロ離れた郊外から遠距離介護の覚悟を決めました。 手さぐりの介護体験を、不定期にブログに…