抗ガン剤治療に何を求めるか
母の抗ガン剤は点滴で投与するものだったので、鎖骨の下あたりにCVポートを埋め込み針を刺す時の苦痛を少しでも避けられるようにしました。
後にこのCVポートが大活躍することになります。
1週間に1度、病院に通って検査や問診も含めて1日がかりの作業ですが、必ず父が付き添います。父の物忘れが目立つようになったのも、この頃でした。
心配していた副作用は、それほど酷くなかったのが救いでしたが、ご多分にもれず頭髪の方は次第に抜けて行きました。
この頃の母は、ウィッグや帽子を被り、趣味のマージャンにも出掛けることが出来ました。
母の人生で、趣味を楽しむことが出来た最後の時期です。